パレードを待ちながら 公演情報 劇団新和座「パレードを待ちながら」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    緊迫感を待ちながら
    時節にあったテーマであり大きな関心を持って観たところである。その視点と舞台は、女性の目を通して第二次世界大戦末期におけるカナダ国内の様子を描くもの。戦場・戦禍を直截的に描くのではなく、銃後における戦争の愚かしさと平和の大切さ、その希求を体現すると思ったが...。

    演技は、千穐楽ということも影響しているのだろうか。声がかすれているキャスト、滑舌に難があったキャストなど、疲れが出ていたようだ。辛うじて声が通っていたのはマルタ(長谷川奈美さん)ぐらいか。

    この公演での印象は...

    ネタバレBOX

    テーマの重みが芝居に現しきれていない感じがした。それはカナダという国情を考慮したとしても、その戦時中という緊迫感が表現できていない。女性の非常時における訓練などは、例えば、民間会社における夫の地位をそのまま社宅における奥様方の立場を形成した世間話のようだ。いくら非常時を説いても、自分の夫が出兵できない代わりの活動としても、”戦時中”の重みは伝わらない。また、飛行訓練を双眼鏡で見る様子は、航空ショーを観て燥いでいるようだ。
    また、欲を言えば舞台セット、美術なども雰囲気のある仕立てがほしかった。

    戦時中という状況を度外視すれば、女性の目から見た夫婦間の表現は面白い。出兵中の夫に会えない寂しさを、段々と夫の顔・体形を忘れていく、などの台詞はリアルであり寒心した。また舞台転換などは違和感がなかった。それだけに...。

    公演全体について、そのテーマ、女性視点で捉えた戦争、そしてカナダという国情設定、その着眼は良かったが、それを芝居で表現しきれなかったことが残念である。

    以下は、当日パンフに、座長・古川康史 氏、 舞台演出家・武藤賀洋 氏の格調高い文章に敬意を表しつつ......

    自分は、映画、音楽、もちろん演劇も文化(活動)だと思っている。その活動は平和が脅かされるようになった時、最初に制限・統制されると思う。そういう意味では、時節に適ったこの公演に期待していたのだが。

    次回公演を楽しみにしております。

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    2015/05/11 18:25

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  • タッキー様

    お忙しい中、ご来場いただきましてありがとうございました!
    またコメントも頂きありがとうございます。
    頂いたご意見は次期公演につなげてまいります!
    これに懲りずにご期待いただければと存じます!
    この度はまことにありがとうございました!

    2015/05/12 00:26

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