満足度★★★★
楽しかった!!
万人に理解される必要は全くない。みんなが100%である必要もない。わかろうとしてくれる人がいる限り、思考錯誤や深い悩みを漂わせながらも、あえて迷いをさらけ出してくれていい。お気に入りがいることで、その人以外は無意識に受け付けなくなっているもの。だから、ひとつ気に入らないと思い始めるとことさら不満が大きくなるのであろう。これからも出演者が増えるほどにその疑問はついて回ることになるが、あやめ十八番に関しては、観る側がそこで立ち止まってしまっては、もったいない。
セリフの難解さを受け止めつつ、見進めていくうちに、その輪が徐々に繋がっていき、いつの間にか堀越作品のテーマの共通性が見えてくる。そこにたどり着くまでの展開が楽しかった。自分の中で腑におちる瞬間が何度もあり、その度に気付きが深い喜びに変わる。
返す返すも、一度しか観られないことが悔やまれる。