サンプルを並べたような
(ご招待いただきました)
前にみた「アメリカをやっつけるはなし」より全然良かった。テーマから逃げずにやっているところに好感。
ただ、少年犯罪や犯罪被害者・加害者というテーマに対して、「こういう立場のひともいる」「逆にこういう考えや思いも強くある」「冤罪という可能性もある」という、いろんな視点・立場の人々のサンプルを並べて、「あーなるほど、いままで気づかなかったけど、そういう考えもあるのね」と(観客に)知らせている(気づかせている)だけ、という気もする。
それが目的ならば、それでいいのかもしれないとも思う。気づかせるための仕掛けというか、脚本の持っていきかたも上手だったし。
でも、そこから先が葛藤であり人間の大事な部分なんじゃないか、心が動くところなんじゃないか、と、個人的には食い足りない。