高校演劇サミット2014 公演情報 高校演劇サミット「高校演劇サミット2014」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    【甲府南高校】【成蹊高校】観劇
    予想以上に質が高く素晴らしかったです。

    ネタバレBOX

    三校中二校の公演を観ました。

    甲府南高等学校  『秘密の花園』 作:中村 勉(顧問創作)

    短歌甲子園を目指す短歌部の女子生徒たちが、急遽顧問を辞めて入院してしまった先生に歌を見てもらおうと思い立ち会いに出掛け、途中電車の中で寝込んで見た妄想話でストーリーを膨らませつつ、最後先生からの手紙を読んで自信を持って短歌甲子園に臨もうとする話。

    先生は癌かもしれず、恐らく抗癌剤治療などで返事を書く余裕もなかったのでしょうが、遅く届いた手紙ではそのようなことには触れず、お嬢さん方という言い方や生徒に自信をつけさせながらも適切に添削するところに、君子の交わりは淡きこと水の如し的な距離感と品の良さが感じられました。

    始まる前に高校生たちがじっと動かずに長時間座っていました。雰囲気に慣れる目的があったり、訓練の一環なのかもしれませんが、若い人の時間の感覚は中年の人の感覚より長く感じるのだということだけは考慮しなければならないと思いました。少しパワハラ臭を感じました。

    成蹊高校  『井の頭八景』 作:宮本浩司(顧問)+演劇部 潤色:オノマリコ(趣向)

    愛犬ユメを交通事故で亡くしやる気の無くなった女子高生の前に、鍵を失くしたというおばあさんが現れ、鍵を探すために吉祥寺の各所を巡ることになり、それらの地はユメと散歩した思い出の場所で、少しずつ悲しみが昇華されていき、美大を受験するという夢を再確認するという話。

    愛犬の思いが伝わってくる作品でした。

    俳句をたしなむ美大生は岸田國士風のお芝居に出てもぴったりなような雰囲気があり、多くのボードを左右に動かしながら人が登場する様は野田マップ風、何か一般の劇団の演劇を観ているようでした。

    肝も据わっていて、とんでもない言い間違いをしてもフォローが完璧でさすがだと思いました。

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    2015/03/30 11:54

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