花影 公演情報 enji「花影」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    経験差によって観方が違う
    現代社会の重要課題にして、人間の尊厳という個人と家族問題でもある。自分は、公演にあったような経験をしているため、胸にこみ上げて来るものがあった。
    深刻なシーンもあったが、あまり暗くならないよう演出上の配慮があった。

    ネタバレBOX

    公演は、2つの話が同時進行し、一人の人物を介して交わる。しかし、それは相当な偶然で強引な結びつけだったと思う。
    認知症の女性入居者(元高校教師)とその家族の在りようと、その入居先にいる老人とその息子の確執ある父子関係が描かれる。息子の父親に対する嫌悪(若い頃の自分勝手、女癖の悪さなど)と、事故による車椅子生活に対する苛立ちと失望を抱えた30代男...。
    この30代の息子が元高校教師の教え子であるという偶然の再会。さらにこの男が高校時代に起こしたとされる事件が明らかになるが、その事件の被害者と目される女性が施設の職員として働いているという偶然の重なり。もしかしたら女性職員が敢えてこの施設で働いていたかも...。
    それぞれの話が交錯しながら、認知症の女性(忘れることで純真さが増す?ような設定)が、周囲の人間を温かく包む姿が愛しい。

    既に鬼籍の母親を見るようで胸が締め付けられた。ちなみに元高校教師の夫も癌で余命いくばくもないということであったが、この状況設定も自分の時と重なり、その時の想いがよみがえった。

    老いた先にあるものは...ということを改めて考えさせられた。

    今後の公演にも期待しております。

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    2015/03/23 22:58

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  • ご来場ありがとうございました。

    2015/03/24 08:19

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