満足度★★★★★
古典喜劇でこんなに笑えるとは。。。/約155分・休憩無し
期待以上の出来。
いろんなシーンがあるこの劇を簡素なセットで上手に見せていたし、翻訳モノの割にセリフ回しがそこまでものものしくはなく、割とすんなり世界に入り込める。
訳者が苦心して訳しただろうにさほど可笑しくはないダジャレの数々を強調しすぎず、やや流し気味に言わせるのもいい。
そして何より、●●さんの独壇場と化していた某シーンの可笑しいこと!
自分がかつがれていることに気づいていない間抜けで哀れな中年男を●●さんが緩急完璧な演技で好演していて、笑った、笑った!
この●●さんと××さん。このベテラン二男優が安定した演技で作品を引き締めていて、客は安心して劇世界に浸れる。
主役の若い兄妹は、互いによく似た中性的な男女が演じるのが適切な配役なのかもしれない。
今回のRoMT版『十二夜』ではそのような配役にはなっていないが、ネタバレに記した理由により、今回の配役もそれはそれで悪くはないと思えた。
田野邦彦さん演出作品を観るのは昨年の『ゴーストシティ』に次いで二度目だったが、役者が時おり特定の客を見つめつつ演技する演出は健在。
自分好みの女優さんに見つめられた時はドキドキしてしまいました。。。