満足度★★★★
恋物語は一つじゃない
説明から見て、主人公の「やまこ」の青年とつばき、この二人の恋の物語なのだろうなと予測していたのですが、ふたを開けてみればいくつもの愛と恋の物語が。二時間とすこしで全ての登場人物の愛と恋にそれなりにきっちりした形を与えたのは、よくやったなぁと感心。個人的に「次男坊」の物語に胸が熱くなりました。
物語としては幾分かの物足りなさも。物語の外郭はしっかりしているけれど、中に並んでいるパーツがややぼんやりしてしまっている感じがします。主に「やまこ」の設定。もう少し彼らの背景に感情移入できるエピソードが欲しかった気がします。でも三人組自体はとても魅力的でしたし、冒頭で生き生きと跳ね回る三人は本当に獣のように見えました。
三人に限らず、人物はみんな魅力的。
特に女性陣はそれぞれの役の味をしっかり振り分けて演じていて、すっきりわかりやすく見られました。
これは好みの問題が大きいとは思うのですが…。
この作品にはOPのダンスは必要ないのではないかな、と感じました。
里の雰囲気の作り方がとても良くて、昔話の中に連れて行ってもらったような気持ちになっていたところにキレッキレのダンスだったので、現世にもどっちゃった感じが。
ダンスはみなさんとても上手で、見応えはありました。