音ノ森 公演情報 kanikuso「音ノ森」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    家族の物語
    中華料理屋「チュンチュン」を舞台にそこに息づく家族と仲間達の人情劇。

    以下はネタバレBOXにて。。

    ネタバレBOX

    まず、舞台のセットがレトロ感溢れる作りです。
    中華料理屋のカウンターとその向こうに一つの部屋を作り、その部屋では両造の義母が亡くなるシーンを上手く演出してました。


    両造は訳あって、本当の両親でない「チュンチュン」の義母と義父にとても大切に育てられました。両造自身も、とても素直な良い子でしたが、中々「お父さん、お母さん」と言えなかったのです。やがて彼は大学を卒業し、この中華料理屋を継ぐ事になりますが、ある日、義母が癌だと言うことが判明しました。両造は本当に心配で心配でずっと義母の傍に付き添っていましたが、ある日、義母は喉を詰まらせて亡くなってしまいます。

    両造は「おかあさん」というたった一言が言えなかった事を生涯、後悔することになります。


    月日は経ち・・・両造は中華屋の大将と言われるようになり、義母の好きだった笛を練習して「音の森」という大会に仲間と共に出演する事になりました。

    そこでもかつての自分と同じように義理の両親に育てられた上条ヨシオが両親との確執によって中々素直になれないでいたのでした。


    両造は「本当の子供じゃあないとか、本当だとか関係ない。親子とは心の繫がりだ。本当の親不孝とは素直になれない、ありがとうと言えない、ごめんなさいといわない事だ。親が生きてるうちに感謝の言葉を伝えておかないと後悔するぞ。」と言い含めます。。


    解り易いベタな芝居です。
    だけれど、泣ける!


    「音の森」のタイトルには意味があります。この芝居の中の大会がこの舞台そのもので、観客は私たちなのです。
    そう・・・私たちは舞台の観客であると同時に芝居の中の観客でもあるわけです。


    最後の場面、役者の全員が「音の森」という大会で笛を奏でます。
    曲目は「カノン」

    笛でカノンを聴いたのは初めてですが本当に素晴らしいです。
    美しく優しい音色。


    素晴らしい!!(^0^)

    2

    2008/09/14 22:16

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  • おーじ>
    そのとおりですよね。
    昨今では心の繫がりがないばかりに、親殺しや子殺しが起こる。
    血のつながりではなく、心の繫がりですね。。

    最後の演出はとっても素敵でした。
    カノンの笛の音、貴方、聞いたことある?

    やっぱ、生音楽と芝居のユニットは素晴らしいです。

    2008/09/15 22:05

    う~ん、いいお話です・・。

    ごくごく在り来たりの境遇に育った自分が偉そうに言うのもおこがましいのですが、本当の親だろうと義理の親だろうと、そこは人間同士、レビューにも表現されていますけど、心の繋がりの問題でしょうね・・。

    なんか、胸の中に沁み込んでいく様な・・、そんな風韻が感じられます。

    レトロ感溢れる舞台もそうですし、笛の音の挿み方なども、心憎い演出です・・。

    素敵な作品にめぐり合えて良かったですね・・。

    2008/09/15 18:33

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