家族 公演情報 オーストラ・マコンドー「家族」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    時代感覚にズレが...
    小津安二郎監督の映画「東京物語」の雰囲気は出ていた。特に台詞は鷹揚があまりなく、ゆっくりと話す。映画では広島県尾道市から両親が子供たちを訪ねて来るというもの。両親キャストはその口調(方言)を真似ていたようだが、第二の故郷が尾道市である自分には違和感があった。また台詞の「間」がやはり気になるほど...間延びしていた。
    全体的に映画を意識したため、昭和時代が色濃くなり、平成版「東京物語」としての斬新さ、面白さを欠いたようだ。

    ネタバレBOX

    映画では高度成長期に向けた時代背景から、子供たちの生活(仕事の活況)に追われ、両親の面倒が見られない事情があった。今回の公演では、その子供たちの生活環境があまり描かれず、単に亡き息子の嫁に預けたという印象である。そこには子供のエゴしか見えてこない。
    説明にある「今日の核家族化と高齢化社会の問題を先取り」という謳い文句は虚しいだけである。

    脚本は「東京物語」をオマージュしており、新鮮さは少ない。演出についても、昭和時代なのか平成(現代)なのか曖昧な感じである。確かにスカイツリーという台詞があるが、その佇まい、衣装、台詞の”間”が昭和を引きずるようだ。

    その時代感覚のズレが気になり、公演に集中できなかったのが残念である。
    次回公演に期待しております。

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    2015/03/12 20:00

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