満足度★★★★★
それはまるで砂時計のような…
砂時計から落ちる砂粒一つ一つが大沼さんの声であり動きであり時であって、底へ落ちる前にガラスの外へ飛び出して夜空の星になるような……そんな雰囲気の舞台でした。過ぎ去った時間は無いけれど、心の中で生き続けているという事、時の大切さを、深く考えさせていただいたお話たちでした。
舞台の上には一人の役者さんと、ブラックの背景…だったはずなのに、内容を思い返せばそこには何人もの人物がいて街並みや風景がはっきりと思い出される不思議な感覚に陥ります。
声の使い方や表情、演じる人物によって全くカラーが変わってしまうので、大沼さんをそこに感じられなくて、一人芝居の醍醐味を深く感じました。