満足度★★★★★
銃声のトラウマ
ナンペイ事件をご存知でしょうか?
わたしの在学中にこの事件が起き、報せを聞いた先輩たちが泣き崩れる様を、声にならない悲鳴をあげる様を目の当たりにしました。
その年以降の文化祭などでは、劇中やSEでの銃声の効果音が禁止されました。
今まで、銃で人を…人の頭を撃ち抜く可能性のある作品観賞は避けてきました。なので前作の『うちの犬はさいころを振るのをやめた』も観るか迷い、今作もだいぶ迷いました、実は。
今年1月の上映会にて、前作『犬コロ』を初鑑賞。
正直、恐怖でした。観ながら若干後悔していました。
でも、観終わった時、恐怖や嫌悪感にあたたかさが勝ちました。ほんの少し前に進めた気がしました。
そして、今作。
撃ち抜くシーンや銃声はやはり恐怖を感じますし、今後も完全に克服することはないでしょうけれど、吹原幸太さんの本にはそれ以上にあたたかさがあるのです。恐怖感や嫌悪感を払拭できる『大きな愛』を感じるのです。あの銃撃戦は涙が出るほど笑って、そして表現方法に感涙でした。
そして、本当に素敵なエンディングで、もう少し前に進める気がしています。
思えば…
ポップンマッシュルームチキン野郎公演のおかげで
下ネタが入った作品もある程度観ることが出来るようになりました。
今度は銃の番。
重い話を書きました。
目を覆い、耳を塞ぎたくなるような壮絶なシーンと、どうにも笑いが止まらなくて酸欠気味になるシーンと。
シーンだけでなく、舞台美術、照明、音楽、映像、ライヴ、笑い、役者さん、全てのバランスが絶妙です♪
ネタバレさせずに書くってむずかしーい、