独りぼっちのブルース・レッドフィールド 公演情報 ポップンマッシュルームチキン野郎「独りぼっちのブルース・レッドフィールド」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    全てが絶妙
    タイトルも絶妙なら、フライヤーと予告編に出しているキャラクターやあらすじの「露出加減」も絶妙。キャスティングも素晴らしく、特に渡辺徹さんと沖野晃司さん、それに古舘佑太郞さんはわたしの目を釘付けにさせてくれた。

    シンプルで美しい物語にいろんな枝葉をつけてはいるが、主軸たる物語はけしてぶれず、またその枝葉が絶妙であるし物語の邪魔をしていない。
    多少の強引さはPMC野郎のカラーだと感じているし楽しめばいいと思っている。言葉(セリフ)のテンポや抑揚などの演出が心地よく、大変気持ちよく観られる。

    マイナス点を述べるとしたら、
    登場人物が多くお一人の役者さんが何役かこなされていることがあるため、
    やや混乱するかもしれない、ということくらいだろうか。
    それくらい、マイナス点が少ない印象。

    「明日誰かに話したくなる復讐劇」のコピーに偽りなし。
    こりっちでは予約できなくなっていた千穐楽、今なら予約ができる。予約可の状態になっている今のうちに予約をおすすめする。

    ポップンさんの公演では毎回のことだが
    主題歌もよく、iTunesで購入ができたりするとファンとしては嬉しい。

    以下、ネタバレBOXにて。

    ネタバレBOX

    パンフレットで吹原さんが書かれている通り、「西部劇」×「復讐」×「記憶」という組み合わせがまず絶妙。よくぞここに辿り着かれたな、というくらいの快作。
    復讐の連鎖を終える一撃、憎しみの感情を忘れる選択をした一瞬。
    忘れたい記憶が無い人間など一握りだろう、忘れたい記憶があっても、それでも記憶と共に生きていく現実を見つめ直すような作品。

    タイトル「独りぼっちのブルース・レッドフィールド」はまさにその通りなのであるが、劇中彼がまったくの独りになるのはごく一部で、最期は(長きにわたり孤独であったとしても)自分を慕う人物に囲まれて「悪くない、悪くない」と孤独でないことを喜ぶ姿が描かれる。渡辺徹さんのたしかな演技力がブルースの弱り切った最期を表現していることに感激しながら、吹原さんの愛について心を震わせる物語の最後。

    感動、という2文字には違和感があっても、「心を振り動かされる」という表現であれば多くの賛同が得られるのではないだろうか。
    2時間弱(開演前の寸劇も含めればもう少し長い)でめいいっぱい心を揺さぶられる観劇ができたことに感謝。

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    2015/02/25 19:56

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  • 感動、の2字では語りきれない、主人公と復讐者とのそれぞれの
    「復讐劇」の重さを感じますよね。

    だからこそ、「独りぼっちのブルース・レッドフィールド」なのかなあ、と。


    最後、胸をキューット締め付ける、そんな悲しい復讐者の物語が、
    とても心に染み付きました。

    2015/02/25 23:03

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