必要とされている、と思う病気 公演情報 箱庭円舞曲「必要とされている、と思う病気」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    同感なところもある
    案外、自分がいないと仕事をはじめ、色々なことが出来ない、進まないと思っている人が多いかもしれない。自分がいないと困るだろうという自尊心。それは必要であると同時に面倒で持て余す感情でもある。
    本公演ではそんな人の心底をくすぐるような面と不安感を募らせる面の長短が観える内容であった。
    この舞台は病院内であるが、そのセットが見事である。上手が入院病室内(4人相部屋のベット)、下手がナースステーション(今は別名か?)でその雰囲気がよく出ていた。その配置は単純な二分割セットではなく、下手・上手を遠近造作することで立体規模が感じられた。ドラマの制作現場を覗いているようである。

    ネタバレBOX

    コント芸人が結核の疑いで入院し、そこの入院患者、見舞い客、家族、および病院関係者(医師、看護師)との交流を描いた話。入院患者の戸惑いと思惑…長期入院による職場復帰への不安、保険受給・無料入院の恩恵など、その出来事は面白い。そして病院側の診療体勢と人間関係(医師と看護師、看護師同士)…責任が増すベテラン看護師と新人看護師の意識のギャップ、職員看護師と派遣看護師の立場壁がコミカルに描かれる。
    入院したコント芸人が漫才でいう「ボケ」「ツッコミ」のいずれでもなく緩衝的な立場に安心している様子。結末はシニカルで可笑しいと同時に悲哀も感じさせる秀逸な演出であった。
    今後の公演にも期待しております。

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    2015/02/18 18:23

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