あつ苦しい兄弟~港のふたり編~ 公演情報 劇団道学先生「あつ苦しい兄弟~港のふたり編~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    「喜劇」のストレートプレイ(歌その他色々入るけど、まっすぐな「喜劇」という意味で)
    演技上手揃い、悪い所ほぼなし。
    敢えてあげるなら大掛かりなセットによる場面転換の遅さぐらい
    (逆にこのセットが活きる場面もいくつかあり)。

    どこまでも喜劇でありながら、役者達の台詞の中には
    観ているこちらの「心に刺さる」ものも・・・

    観客自体の年齢層が皆高かった事など、
    観劇しょっぱなからちょっと気にはなっていたのですが、
    劇団道学先生自体の主なターゲット層は
    45歳~なのかしら?

    日本の第一次ディスコブームがドストライクなその世代には、
    ドストライクな曲/ダンス/笑いネタの数々がドンドンぶっこまれてくる。
    ※ ただし、自分はちょっと下の世代なので「共感」までは難しかったかな( ´ー`)

    自分の世代でドストライクなネタの「あつ苦しい兄弟」が観てみたくなりました。

    ネタバレBOX

    フライヤーの時点では、「喜劇」である事、ターゲット客層の高さを
    予想していなかった自分には


    ・ どこで観客の気持ちをグッと引き込むのかな?
      (怒り、悲しみなどの場面を出して観客の感情を引き込む)
      と思ってたけど、各役の抱える小さな(その当人には大きな事でも)
      いくつかの抱えてる事以外、特に引き込まれる場面はなし。
      完全に「喜劇」でした。


    ・ 曲/ダンス/笑いネタの数々がほぼ、
      ターゲット客層限定のものだったかと・・・
      笑いがちょっとコテコテめ、
      その他のネタも自分が知らないものなので
      「当時を懐かしむ」その他の感慨などはなく
      そこもちょっと寂しかったです。

      せめてジョン・トラボルタの「サタデーナイトフィーバー」は
      観ておけばよかったと後悔(´・ω・`)


    ・ グルグル回る大舞台セット×2の組み合わせで
      色々な場面を表現するのは観ていて楽しいものですが、
      場面転換ごとにいちいちかなりの間が入ってしまうのは、
      ちょっとマイナス。
      ※ 「喜劇」一本やりだったので、まだ物語から感情が離れる、
        その他はありませんでしたが。


    ・ 社長が波止場でギターを取り出した場面、
      最初下手に(?チューニング?)弾いてみせたので、
      これも「笑いネタ」かな?
      と思っていたらそこから(多分)吉田拓郎を1曲まるごと
      演奏しつつ、大舞台セットもグルグル回って
      各場面のみんなが揃っての大合唱、
      ここが一番の見せ場かと思いました。
      ※ 本劇中では一番涙腺緩んだかも


    ・ ダンスコンテストシーンが始まったと思ったら、
      すぐに「息子を助けに行く」のシーンに切り替わってしまいましたが、
      (その当時を知らないなりに)
      自分はもう少し第一次ディスコブームの各ダンスを
      若手から年寄りまで多くの役者陣が表現するのを
      観てみたかった気もします。


    ・ 単なる「喜劇」をあまり観ない自分にとっては、
      「喜劇」一辺倒にせず、
      東京の息子の苦悩、
      二郎の何をやってもうまくいかないという苦悩、
      東京から港町へやってきて10年のスナック嬢の感情など、
      涙腺引けそうな設定をちょっと深めてもらって、
      泣かせてほしかったですね。


    ・ めちゃくちゃタイムリーな航空機墜落事故を入れてしまったのは、
      「マズイか?」と思いましたが、
      こちらは全員救出され、とあくまでも喜劇的展開で良かったです。
      (ネタ自体にドキリとさせられました。)


    ハズレでは全くないけど、
    「対象世代」をちょっと絞って曲/ダンス/笑いネタ全て
    「懐かしさ」その他で共感させようとした形のお芝居でしょうか?
    (多分「対象世代」から外れた自分にはそこだけがちょっと悲しかったですね。)

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    2015/02/07 17:03

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