「だいなし」/「本日昔噺」 公演情報 劇団ウミダ「「だいなし」/「本日昔噺」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    2作とも拝見
    全く質感の異なる作品でしたが、役者たちが要所をしっかりと支えて、旗揚げではあっても、観る側を作品に繋ぐ力がありました。

    ネタバレBOX

    『だいなし』は、演劇の題材としてはある意味禁じ手なのかなぁとも思うのですが、その禁じ手ぶりが様々な表現でしっかりと作りこまれているので、作品としてしっかりと成立してしまっているように感じました。
    脳内の表現での内外の視座の切り替えや、稽古場にむかう隊列の作り方など、上手いなあと思う。

    その虚実はわかりませんが、作品として「禁じ手」の範疇を乗り越えて、描くものを明確に持った演劇として成り立つまでに作りこまれていたように思います。

    『本日昔噺』は舞台に勢いがあり、役者達其々の華も作られていて観ていて楽しい。まあ、物語自体には薄っぺらさもあるし、ひとひねりはあるものの予想通りの収束にも感じられ、特に歌などには粗さを感じる部分もありましたが、メインのキャストそれぞれに見せ場があり、それを支える役者達にも舞台の流れやミザンスを支え続ける存在感の出し入れがあって、うまうまとその顛末を追わされてしまいました。

    両方観終わって、作り手の物語を歩ませ、必要に応じた空間を編む安定した力を感じることができて。
    作り手がなにを表現したいのかということが明確になれば、劇団も更に力をつけていくのではと思いました。

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    2015/01/12 23:53

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