満足度★★★★★
奥深い世界に引き込まれました
おとなしいタイトルと過疎化の進む小さな漁村という舞台設定からはおよそ想像もつかない奥深い世界に引き込まれました。奇怪な生物の保護か駆除かで村を2分する対立も、やがて事件の真相が明らかになったその時、村人はもっと大きな運命に飲み込まれ埋没していく。そこには自然への畏怖や抗い難い宿命の前での人間の無力さを表しているように思えました。謎解きの要素もあり物語としてもとても面白いのですが、現在のいろんな社会状況を投影させているのも明らかです。が、そこにもっと普遍的な意味で人間の営みの儚さを感じずにはいられませんでした。本当に素晴らしい舞台でした。
【追伸】今、TVでは本日の衆議院選挙の結果に候補者の一喜一憂が映し出されていますが、全くスケールが小さい、小さい