満足度★★★★
人により見える景色が違う
脚本がとても素晴らしく、大変面白かった。ある事象について、人の見方が違うのは当たり前だが、その個々の心理や群集心理を十二分に見せてくれた作品だった。人間社会において、簡単に勧善懲悪はつけられない。人それぞれに考え方やその正義感が異なるのですから。
正体不明の怪物の駆除か保護かが、焦点になっている舞台であるが、その背景の人間関係や次第に追いつけられていく人々の心理が痛い程伝わってきて、実に見ごたえのある舞台でした。
役者さんは皆、技量が高くそれぞれ良かったですが、個人的には須田大知役を演じられた、鶴町憲さんが印象に残りました。