ワンダー三日月リバー 公演情報 Micro To Macro「ワンダー三日月リバー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    演劇と音楽との競演!生演奏ハンパ無し!演技も良し!
    生演奏、ハンパ無かったです。バイオリンとギター良いですね~!当然、縁の下の力持ち、ベースとパーカッションも!
    音楽とともに公演はすすみ、現在・過去・未来を行き来しながら、親子が前に進むために葛藤しながら…。
    心に残る名セリフが多数ちりばめられており、ラスト、子供の瑠海の言葉…、感動的でした。
    歌、ダンス、演技、脚本、とっても良かったです。
    次回公演は1月25日、是非観たいと思います。
    その前の12月26日にライブイベントもされるようです。

    ネタバレBOX

    本当にハートフルで良い公演でした。

    船に乗るシーンから始まり…。
    いつしか小学校のシーン、転校生の「トリオ」をからかわれているのを庇護する「ミャーコ」。
    筋が通った考えるする「ミャーコ」だが、家が貧しく一人で過ごすことが多かった。その「ミャーコ」の夢は「世界でただ一枚のレコード」を作ること。
    それを知った「トリオ」は「ミャーコ」と一緒にレコード作成に取りかかる。
    いつしかクラス全員を巻き込みながらレコードは完成する。
    一人で過ごすことが多かった「ミャーコ」だったがレコード作成を通じ、皆と打ち解け、「トリオ」と「ミャーコ」は惹かれあう。
    お互いが引きつけあう「グラビティ」。

    「おらの願いは、トリオさんが地球なら、おらが月になって46億年回り続けることだ。」「海を観たことのないミャーコさんに、おれは絶対海を見せてあげる。」
    そして「トリオ」と「ミャーコ」は結婚し、息子「瑠海」が生まれ、小学校の時に作ったレコードとともに音楽に囲まれた幸せな生活。

    「来月こそ、初めて海に連れて行ってね」と約束し、最高のすき焼きを作るために、足りない調味料を買いに出かける「ミャーコ」と「瑠海」。
    でも目を離した隙に幼い「瑠海」が川に転落し、助けようと「ミャーコ」も川に。
    「瑠海」は助かったが、しかし「ミャーコ」は帰らぬ人に…。

    生活は一変。「トリオ」は一度も海に連れて行ってやれなかった事を悔やみ、落ち込み、あのレコードや音楽を遠ざけ、そして音楽好きに育った「瑠海」も遠ざけるように。
    「トリオ」は「瑠海」に、歌を歌うこと、母の遺品のレコードに触れること、すき焼きを食べること、を禁じる。そして落ち込む「トリオ」は、父親を励まそうと明るく振る舞う「瑠海」そのものを遠ざけてしまう…。

    そんな中、飼っている猫の「ニア」と小鳥の「ピッピ」に連れられ、「トリオ」は船に乗る事に。
    現在・過去・未来を行き来しながら、過去の自分を思い出す。
    「(深海生物が)真っ暗闇の中で前に進むためには、自ら進む方向を照らさなければ(進む方向を自ら決めなければ)進めない」。

    そして母親が死に自分だけが助かった事を悔いている「瑠海」は、自分が死ねば母親が帰ってくるのでは…と、幾度となく川に自ら飛び込んでいた。
    そのことを知った「トリオ」は、前に進むことを決意する。

    壊れてしまった船を自力で漕ぎなら、
    「トリオ」は「ごめんな」とこれまでの全てを「瑠海」にわびる。
    「瑠海」は「何を?」と問い返す。
    「トリオ」は「お前が痛い全て…」。
    「瑠海」は沢山傷ついてきたのに「どこも痛くないから…大丈夫」。

    いつしか船は、「瑠海」がまだ観たことのない海へ、夜の海へとたどり着く。
    そこは自ら進む方向を照らし出す深海生物たちが海面に集まり、明るく光っていた。

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    2014/11/30 08:19

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