マッチ売りの少女 公演情報 CHAiroiPLIN「マッチ売りの少女」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    マッチ売りの少女の…
    交響曲(シンフォニー)のようだった。
    「死」を連想させる原作に比べ、本公演は「生」を感じた。



    ネタバレBOX

    原作は大晦日の夜、少女が寒空の下でマッチを売っていた。なかなか売れず、あまりの寒さに、少女は少しでも暖めようとマッチに火を付けた。その時流れ星が流れた。祖母が「流れ星は、消えようとしている誰かの命なんだよ」と言っていたのを思い出す。最後のマッチに火を付けた。その時、祖母が現れ、少女を優しく抱きしめて空へ昇っていった。新年を迎えた翌朝、少女はマッチの燃えかすを抱えて、幸せそうに微笑みながら死んでいた。

    本公演は、逆に希望の火(灯)が見えたかも…。戯曲をダンス表現で観(魅)せてくれた。
    自分のイメージは、スズキ拓朗氏の太いマッチ棒(独舞)は擦らない。精神的支柱のようで、いくら弄ばれても揺らがない。一方、少女マッチの群舞は、紅蓮のようであるが、その先は儚さを感じてしまう。同一場面において、「独舞」「群舞」は交わることはないが、常に対比させるような印象を持たせる。そして、群舞のマッチ棒は静かにマッチ箱へ…不条理を逆手に取った逞しい公演に感じた。
    今後もすばらしい公演を期待しております。

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    2014/11/11 00:41

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