満足度★★★★★
27日の追加公演もリピート
外国人居住者も多い街のイベントに関する商店街青年部理事会の会議…な物語、論理的に意見を述べるのが不得手な日本人らしく議論が迷走するところは北川版(あるいはカムヰ版)「12人の優しい日本人」なオモムキ。
とはいえ結論が二者択一の「12人…(男・日本人・大阪人)」や九者択一の「ナイゲン」などと違い「明確なゴール」がない会議なのが独特。
それにもかかわらず約120分を飽きさせずに引っ張り続けるのが巧みなところ。
時には身につまされ、時には笑わせられるやり取りの中にはヘイトスピーチの「元凶」的なものに関する考察(?)なども含まれており考えさせられたりも…。
また、人物の職業を的確に表した衣裳も◎。
恐ろしいほどにど真ん中の直球と言うか、言いたいことがこれでもかと言わんばかりにハッキリ前面に押し出されていて大変ワカり易く、なおかつとても面白かった。←題材にしても手法にしても好みだったから余計そう感じたのかも知れないが。
なお、翌27日マチネの追加公演を逆サイドから観たら、見える人物の表情が違うだけでなく、「会議中の書き込み」を目撃できたり、後の展開を知らないと気付かない伏線がワカったりもして、更に楽しめた。
対面客席などの公演でリピーター割引というサービスはありがたいなぁ。
【参考】三谷幸喜の逸話
ハッキリと自分の意見を述べるアメリカ人たちだからこそ「12人の怒れる男」が成立するのであって、奥ゆかしく議論が不得手な日本人だったらどうなるか?というのが「12人の優しい日本人」の執筆理由