BLACK SHELTER 公演情報 放課後ランナー「BLACK SHELTER」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    黒矢監督の革新的手法
    土日の4公演を観劇させて頂きました。
    黒矢監督の、革新的天才性・・・
     それは新ウィーン楽派の巨匠、アルノルト・シェーンベルクが、無調から12音技法へ
    進んだ超天才的手法に並ぶものがある。

     「死ななきゃ、かすり傷」という結論に至るまでの過程。

    ストーリーはあくまでわかり易く、笑いの要素も、アドリブ的要素も、
    役者の演技も全てが一体となって溶け込んでいる。
    今回の公演こそ、正に劇団員全員一丸となったことを徹底して
    知らしめる、チームワークが光り輝く公演であった!

    そして、
    劇団員は成熟しきっている。
    一人一人が役者として素晴らしい!

    ある個性が突出するのではなく、
    それは室内楽的アンサンブルとでも言える。

    また、今回の舞台演出も、色と音を巧に駆使しながら、
    ワーグナーの楽劇さながらの表情を見ているようで、
    その効果においても今までにない洗練されたものと
    なっていた。

    おそらく、これまでのマッチの舞台では最も
    完成度の高い舞台であったと思う。


    しかし、舞台は生き物である。
    マッチの独特の凄みは
    逆に薄れており、かつての荒削りではあっても、
    魂の気高い叫びは、洗練さの中に
    埋もれてしまっているようにも感じた。

    ある意味観衆の一人一人が
    自由に解釈できる構造を持っているといえるのか?


    人それぞれ捉え方は違ってくるであろうし、
    私個人としては、少し物足りなさを感じたのは事実である。

    これはまだまだ通過点の一つであり、到達点という
    ゴールはマッチにはない!無限の可能性を秘めている。

    これからもっともっと輝いて頂くために
    あえて、今回は少し辛口の評価点とさせて頂きます。

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    2014/10/19 07:47

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