ボクコネ 公演情報 タカハ劇団「ボクコネ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    バカの足りなさ、泣きの浅さ
    “バカSF”というジャンルに属する物語があるらしい。
    要するに荒唐無稽な物語なのだろうが、それを論理的に語るから余計
    バカバカしさが増すという、そういったものである。

    そこから見るに、『ボクコネ』。確かに荒唐無稽は荒唐無稽である。
    設定の強度を感じるのは、主人公だけだ。もう言い切ってしまう。
    既視感を覚える世界、何となく知っている知識、ステレオタイプの人物。
    バカをやるにせよ、泣きをやるにせよ、既存の枠から飛び出さぬ感じは、
    いささか閉口であるし、失望したと言ってもいい。
    安牌すぎやしないか?

    たぶん、旗揚げ作品とのことで、今の作風とは違うのだろう。
    次作を楽しみに待ちたい。

    ネタバレBOX

    宇宙に行っても引きこもりというのは、実に面白いと思う。
    結論から言っても、引きこもりのままという選択も評価してもいい。
    おかげさまで、彼は理由もなく宇宙で飛び立たぬままだが、
    それはそれで、現代らしい選択なのだろうと思う。

    人物がバカをやる時に、バカが人物に厚みを持たせてはくれない。
    バカバカしい提案を誰がやっても同じことなのである。
    「とりあえず人物配置をしました」感が歯がゆい。

    肝となるゆずこ婆さんである田中沙織。
    意味ありげなエピソードを重ねても、フラットにアサッテな印象が強い。
    前半のバカが後半のマジの振れ幅になりきっていないのか。

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    2008/08/19 07:48

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