星影のJr. 公演情報 庭劇団ペニノ「星影のJr.」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    教育って?
    ああ、どこまでも挑戦的なカンパニーである。

    パンフに挟まっているタニノクロウからのメッセージ。
    これを取りあえずは飲み込んで、少年の目線を追ってみる。
    だが、しかし、私たちは少年になれはしないのだ。
    その過激なまでの教育を受ける少年を見守ることしかできない。

    確かに言えることはひとつ。
    私はこんな教育を受けてもいいかな、と思う。
    あとでしっかりみっちり補習をさせてくれるならば。

    ネタバレBOX

    少年役のラヴェルヌ拓海は、帰国子女で来日2年目。
    読み書きの勉強の真っ最中にある。大人たちがそんな彼を教育する。
    大前提を提示されることは、道標となるとともに、狂った磁石にもなる。

    舞城王太郎の「みんな元気。」をどこか思い起こさせる。
    「家族なんて入れ替わりかのうだっつーの」
    まあ、もちろん意味合いも違うわけだけれど、あえて引用したい。

    役割の交換という実に演劇的手法を、信じる少年。
    大人たちは何故、交換を行ったのか、行わざるを得なかったのか。
    少年はどうして交換を信じ込んでいるのか、疑うことをしないのか。
    そこに、どこか悲哀を感じてしまうのである。

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    2008/08/19 07:46

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