ミュージカル『ファントム』もう一つの“オペラ座の怪人” 公演情報 梅田芸術劇場「ミュージカル『ファントム』もう一つの“オペラ座の怪人”」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    等身大の怪人
    2階席と1階席の下手側。どちらもS席で2回観劇しました。

    「オペラ座の怪人」は映画や舞台で何度か観たのですが、「ファントム」を観るのは初めて。
    大まかなキャラクターやストーリーは同じですが、楽曲はまったく違うので新鮮な気持ちで観ました。

    全体を通した中で1番に印象に残ったのは、城田優氏によるまったく新しい怪人像。
    従来のエリックの持つ不気味さや恐ろしさは持ちながら、幼さや愛らしさ、それでいて狂気的な側面も見え隠れして、魅力的なキャラクターになっていました。
    ただ、19世紀後半の時代を生きる青年にはあまり見えないかも、という印象。
    様々なコンプレックを抱えながら女性に夢を見まくっている現代の引きこもり青年のイメージ。
    「オペラ座の怪人」という呼ぶにはライトな印象。そこで軽くなった印象を情緒豊かで重量感のある歌声でバランスを取っているように思いました。

    技術的な面で言うと、劇場の音響の関係であったのかないのか、2階席だとエリック以外の声量が少し弱く感じました。
    全体的にもっと舞台発声で声を出してもらいたかったです。
    また、せっかくの生オーケストラも、いかにもスピーカーを通しましたという音で聞こえてきたため、楽曲は良いのにもったいない。

    一方美術の面では、ある場面に出てきた森の紗幕がとても美しかったです。
    複雑に絡み合った光が通り抜けて、とても美しい情景を生み出していました。
    また教会のシーンのステンドグラスの照明も美しく、楽曲の美しさとも相まって1番感動した場面です。
    床に写った照明も綺麗なので、これは断然2階席から観た方が感動します


    いくつか気になる点もありましたが、アンサンブルの方が入り乱れるパリのシーンやビストロのシーンは目が足りない!と思うほど楽しく、
    終盤からラストにかけての、様々な愛の形が入り混じる情景はとても美しかったです。
    何より楽曲がとても美しいので、あともう1回くらい観ても良かったかな、と思いました。

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    2014/10/03 01:26

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