満足度★★★★
観客賞と最優秀作品賞が一致してひと安心
…というのが今の私の素直な心境。
“同一団体2年連続オンエアでは番組的に盛り上がらない”との大人の事情により、BS日テレで放映される“最優秀作品”には昨年グランプリに輝き本年観客賞を手にしたポップンマッシュルームチキン野郎ではなく、他団体の作品が選ばれるのではないかと危惧していたのだ。
が、蓋を開けてみれば、今年も去年同様PMC野郎が観客賞と最優秀作品賞を同時受賞。
私はこれで良かったと思っている。
というのは、こう言ってはアレであるが、コメディの実作者がラッパ屋の鈴木聡さんのみという現行の審査団に、観客の評価を覆してまで他団体に大賞を授ける資格があるとは到底思えないのだ。
観客賞に審査員のお墨付きが加わったのが最優秀作品賞。
これで良いのではないか?
何らかの大人の事情が働いて観客賞と最優秀作品賞の不一致が起きる時。この時をもって当フェスは死ぬものと私は確信している。
と、“大人の事情”なるものを思いっきり否定しておきながら、一方、演目の選定についてはもっと大人の事情を働かすべきだったのではないかと私は考えている。
大会主催者と出場6団体代表者による制作会議が何度も開かれたという割に、作品の傾向が偏りすぎているのだ。
6作品中、SF要素を含むものがなんと5作品。SF要素を含まないのはバンタムクラスステージ『シャンタンスープ』のみ。
しかも、SF要素を含む5作品中、3(4?)作品に“時間移動モノ”の要素あり。
これでは客は飽きてしまう。
ここは“大人の事情”を働かせてもっとバランスの良いプログラム編成にすべきだった?