満足度★★★★
面白い!!
今とあまり変わらない西暦2042年。50年の時間を越えて、あの日の友達との約束をたよりに再び3人は集まることに…。しかし、時間は逆戻りしたかのようで、失われた”宝物”を探索・確認するような心温まる話。
コミカルな演出でありながら、その描く内容は鋭く印象深い公演であった。その重層的な展開は幅広い観客層を満足させるのではないだろうか。ストーリーは、直接的には個人の愛情から発展するが、その背景にある社会問題への切り口はユニークである。必ずしも未来は日本人(取りあえず限定した)に希望を与えるだけではない。その描く対象が日本、と言っても関東近県(それ以外の地域から来た人には分かり難い)の行政を卑近な例に取りながら身近にある問題から軍事的なことまで飛躍させる。通常であれば無理な設定であるが、そこには演出の妙があった。
また、舞台セットは巨大玩具のような仕掛けが中央に据えられ、この装置が中盤から終盤にかけて有効な演出効果をもたらす。
演技は、子役も含め見事なチームワークであったと思う。
今後の公演にも期待しております。