ハッピーちゃん 公演情報 8割世界【19日20日、愛媛公演!!】「ハッピーちゃん」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    8割世界らしい作品
    登場人物への愛情を感じる。
    作品としても役者さんたちとしても、まとまりが良く。
    いいチームだと思わせる。

    ネタバレBOX

    いい感じで盛り込みすぎだけど、捌き方がうまい。
    キャラクターそれぞれに対する愛情を感じる。
    8割世界らしい作品ではないかと思う。

    ラストも無理してアンパッピーにするわけではなく、特に理由もないのにハッピーな感じで終わる。
    人の悪い心もお掃除してしまう、お掃除ロボットなのだから。

    ただし、「人の心をきれいにする」というのが、「掃除」という行為でなく、お掃除ロボット・ハッピーと接することで生まれてくる、としないとせっかくの設定が活きてこない。
    すなわち、言葉を覚えたり、歌えたり、踊ったりすることができるようになっていく、という、お掃除と関係ない機能がこのロボットに備わっている意味が活きてこないのだ。

    そうすれば、主人公の小学3年生(笑)のマサルが、ダメ小学生だったり、何かのトラウマや心の暗さを抱えていたりしたのが、例えば、ハッピーちゃんと過ごすことで消えていったり、幼なじみの母娘の家でもハッピーになったり、お掃除ロボット嫌いの父親もなぜかハッピーになったりとしていきながら、助手のクリヤマの冤罪が晴れていくのと同時に、ラストがハッピーになっていくのではないだろうか。
    もっと具体的に観客にもそれが感じられるように。
    せっかくモロ「ハッピー」なんて名前を付けているのだから。

    そうすると、ラストのダンスも意味のあるものになってくる。
    この作品のハッピー感がさらに高まる。

    ロボットとダメ小学生の組み合わせだと、藤子不二雄的な作品になってしまいそうだけど(笑)。

    全体的に、「森光子ワープ」とか、わかる人にはわかるかな的なくすぐりが多いが(ラストにそれぞれがいろいろ叫ぶあたりでは特に)、それは少なくしても、45分という短い時間を物語の中心に、もう少し注いでほしかった。

    なぜ、江戸時代からマサルの家ではお掃除ロボットを嫌っているのか、については、ラスト近くでさらりと言っていたが(観客が気が付くかつかないかの、ギリのところで)、もうひとつしっくりこない。
    もっとしょーもないけれど、それならしょーがないな、と思わせるものがほしかった。できれば、ハッピーちゃんの存在意義とリンクしていると良いのだが。
    結構大事なことなので。

    オープニングのキャッチボール・シーン、そしてダンス、ラストのダンスもとても良かった。
    全体の温かさが伝わってくる演出ではないだろうか。

    ハッピーちゃんて、女の子ロボットかと思っていたけど、違っていた。
    とすれば、なおさらハッピーちゃんとの友情的なものはほしかった。

    マサルの父親役のボス村松さんが、フル回転で良かった。
    鬱陶しくなるかどうかギリギリのあたりでの、フル回転。
    身体(頭)を張った演技。
    お掃除ロボット・ハッピーちゃんの小早島モルさんは、いつもの(笑)独特のぎこちなさが、ロボットにマッチしていた。いかにも周囲をハッピーにさせてくれそうな感じがいい。
    トモちゃんのお母さんは、あの台詞と展開は、彼女のイメージとは合わず、痛々しいだけで、面白くはない。シモを言えば笑うと思っているのなら、観客はバカにされている。
    いいお母さんで、少しとぼけている、ぐらいがバランス的には丁度いいと思うのだ。

    キャッチボールとタイムマシーンのネタ、この作品ではあまり重要じゃないけど、先に上演したゲキバカと被ったのは少し痛かったかな。

    今までの8割世界の作品から考えると、もう少し笑いたかったなあ。

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    2014/09/23 08:43

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