300年の絵画と鉄仮面の姫君 公演情報 KENプロデュース「300年の絵画と鉄仮面の姫君」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    ミュージカルとしては発展途上、だけど舞台は最上級!
    KENプロデュースさん、初のミュージカルとの事で
    今までそれなりに歌もうまく面白かったミュージカルを観てきた自分
    (全然初心者ですが)にとってツッコミ所は結構あったのですが、

    まず舞台/お芝居として本劇が面白すぎる、
    特に後半~終盤の流れは観客の「心」を完全に引き込んだと思います。

    「感動」って言葉を最近使いませんが、まさに”感動”させられました。
    ハートを射抜かれるいい舞台でした(´;ω;`)

    ネタバレBOX

    先に「ミュージカル」としての突っ込みどころ(覚えている所)

    ・ 序盤の合唱まではともかく、それ以降の歌とダンスの使い方について
      お芝居が延々続いた後に盛り上がりでちょこっと織り交ぜる、など
      ちょっと「ミュージカル」を名乗るには上手い構成だったとは・・・
      (この人をこの場面で歌わせる意味は?という場面もいくつか)

    ・ 初のミュージカル、そして座組メンバーもミュージカル初の方など
      多数(?)との事で、歌については上手い/下手が顕著に現れていました。
      ※ お芝居自体ではなく、あくまでも歌唱の発声が出来ているか、
        歌いながらの演技が出来るか、
         その後のお芝居に「歌い疲れ」(呼吸的に)がでていないか
        などの点で

      配役について、自分ははっきりいって(お芝居としての良さを除けば)
      合唱はともかく独唱するのは「(現時点で)歌がそれなりに上手い」
      メンバーに絞るべきだったと思います。
      (その演者自身に歌わせなくても、「ミュージカル」的に
      場面を表現する方法はいくらでもあったかと)

    ・ ほぼ全員でのダンスはちょっとまとまりに欠けたかと
      少数のダンスはいいものがあったのですが・・・


    それらを突っ込んだ上で、本劇はお芝居としてとても面白かったです。

    ・ 序盤からの物語の流れ/構成

    ・ 後半主人公(?「砂漠の風」5人全員が主人公でしょうか)が
      「本当の愛」を知る場面

    ・ 数は多くなくともはられた伏線のその活かし方
      特に、実は元はキツネだったという仲間が最後、
      仲間たちを救った上でキツネの絵にされてしまい・・・
      という流れ

    後半から終盤、いっきにすごい吸引力で観ているこちらの涙を誘いました。
    (涙なしで舞台上を見つめる事が出来ませんでした。)


    そして、終わりの演者紹介をしつつ、
    更に物語の終わりがハッピーエンドであった事を伝えるシーン
    (キツネの絵から仲間が救い出される場面)
    「ここまで使ってくるかあ!」と拍手しながら
    その上手さに驚きが隠せませんでした。

    その上での合唱〆(しめ)もすごく良かったです。
    (本劇では聴こえのとても良い「合唱」の方をもっと使うべきだったかも知れません。)


    「ミュージカル」としてはまだまだこれからの劇団だと思いますが、
    舞台としては最上級に面白く仕上がっていたと思います。

    PS. トラブルで剣を落とした役者を別の役者がアドリブで上手くサポートする場面など
      役者としての上手さも感じました。

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    2014/09/14 22:43

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