東京オペレッタジゴロ オペレッタ公演 公演情報 芝居舎ジタリキ「東京オペレッタジゴロ オペレッタ公演」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    パロるなら、更に高度に
     上手にはチンドンで使うタイプのパーカッション等が置かれているが、基本的に素舞台。開演前には、猿蟹合戦の昔話の朗読に文部省唱歌をキチンとした合唱団が歌ってBGMにしたような音響が流れている。

    ネタバレBOX

     前説は、歌舞伎町のちょっと時代がかった趣向で興味深い。隋所に黒子が登場するのも、浄瑠璃のようで面白い。黒船で眠れなくなったヤマトンチューは、急ぎに急いで西欧化を図った。だが、そう簡単に総てが変えられるわけは無い。大衆芸能の世界でも、オペラではなく、色々な所やものを継ぎ接ぎした、謂わばキメラの如く奇怪なダシモノが、異様にキッチュな魅力を発揮して、てんやわんやの癖に中味が何なのか、自分達が何故、てんやわんやなのかを知ろうともせぬ大衆の心を、捉えて居たのかも知れぬ。演目は、猿蟹合戦、スターウォーズ、シンデレラの3本。これをオムニバス形式で演じるわけだ。
     其々に、日本の芸能の手法が用いられているのだが、スターウォーズは如何にも、アメリカの作品らしく、正義を矢鱈、称揚するイデオロギーが単純な形で描かれている分、殆ど、グロテスクそのものである、パックスアメリカーナをパロっているようで面白かったと同時に、オビワンケノービの登場場面では、オビワン役の役者を浄瑠璃人形に見立てて演技するという面白い試みも披露された。
     その他、矢張り、ギターやチンドンさんの音曲に、このオペレッタはマッチする。

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    2014/09/14 03:03

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