今はただ遠くからありふれた歌を- 公演情報 演劇企画ハッピー圏外「今はただ遠くからありふれた歌を-」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    物語もお芝居もいい、ただ「笑い」だけが・・・
    子役を擁立する劇団だからこその
    子供とその親友だった2人の歳の差を超えた友情の物語。


    本劇は8年前の初演からの再演版、
    (パンフレットにも記載されていましたが)
    脚本家いわくかつて想像した未来が
    かなりの的中率で現実になっている、との事。

    その更に先、現代から未来にかけての
    「もしかしたらあるんじゃないかな?」
    と思わせる設定をそれなりに複雑な構成にしながら、
    うまく物語としてまとめている、と思いました。

    後半の流れは非常に楽しめるものでした。


    ただ、、、本劇団の前公演を観た時にも感じたのですが、
    独特の「笑い」ネタだけが
    自分には受け付けられませんでした・・・

    ネタバレBOX

    ・ WEB人格
    ・ 人間の冷凍保存(コールドスリープ)

    など、本当に近い未来にありそうな出来事を
    うまく背景設定として、

    病気の為にコールドスリープした友達(子供女子)と
    50年の時を経て再開する2人の親友(老人男性)、

    彼らが彼女との約束を果たす、という
    物語の基本骨子は大変興味を引くものでした。


    そして、役者の演技も悪い所はなく、
    後半からクライマックスに至る流れでは、
    場面と同様に興奮とそして涙を誘われました。




    ただ、前公演でも自分は感じたのですが、
    「笑い」ネタがコテコテすぎるのか自分には全然笑えない・・・


    例.女医に絡むエロ助手から始まり~

    他の劇団の「笑い」ネタでは、
    それまでのシリアスな場面からいっきにギャップで笑わせる、
    などの「上手さ」などがあったりと
    結構笑い上戸なはずの自分ですが、

    本劇団のお芝居で「これでもか!」と投入される「笑い」ネタの数々、
    そのほとんどを脳がまったく受け付ける事が出来ませんでした。


    吉本新喜劇的というか、
    予定調和というか、
    「この劇団がここで笑いネタを出したら笑う」という
    ルールでも存在しているのではないか、と思うぐらい、
    ・ 常連と思われる観客
    ・ 高齢者層
    は大笑いしていましたが、申し訳ない話、
    自分は「笑い」ネタのほとんどに
    「センスが感じられない」と感じ、
    ちっとも笑いを誘われませんでした。


    本劇は半分以上が喜劇的な場面の連続ですが、
    そのほとんどの「笑い」ネタには
    自分は「愛想笑い」を浮かべる以上の事が出来ませんでした。

    その為、前半部分をほぼ素の状態で眺める事になってしまいました。


    「笑い」ネタさえ、もう少し違ったものになったら、
    きっと自分も満足出来るんだろうなあ( ´ー`)

    とは思いますが、「笑い」も「泣き」も
    それこそ「お芝居自体」も、それぞれの人に
    合う合わないがあると思うので仕方ない事なのかな・・・


    クライマックスでロボが少女達を助けた後、
    老人2人は研究者として神奈川に(?)連れ去られ、
    少女1人が取り残される事になってしまった場面、

    それでも「約束」しているからきっとまた会える、
    という少女と、
    その後ろで少女への手紙(言葉)を送る老人2人には、
    かなり涙を誘われました。

    それだけに・・・残念(´・ω・`)

    ※ 夜モヤモヤと考えていましたが、多分
      お芝居の筋(流れ)と全く関係ない形での
      「笑い」ネタをバンバン投げ込んでくるのが
      笑いネタも芝居の一部として観ている自分には合わないのかなあ、と。


    PS. 場面転換の暗転ごとに椅子を色々動かしたりするのに
      かなり時間を取られてましたが
      あれははっきりいってお芝居への集中を途切れさせる
      レベルで無駄な間になってしまっていたかと思います。
      (それも真っ暗での作業はともかく、
      青照明で演者が丸見えの状態で
      この作業を行っている場面は
      これも「笑い」を取りに行っているのか?
      と誤解するほど微妙な時間でした。)

      それぐらいだったら椅子はそのままで良いのでは?

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    2014/09/12 22:20

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