満足度★★★★★
心は熱かった!
「赤紙って何?」って、聞こえてきました。
こんな世代の人達が見ているんだな!?
それと同時に、
これを演出した梶原涼晴が、描く戦争が、今一、生ぬるい感じがしました。
ところが、会場では、
若い世代が、涙をハンカチでぬぐってるではありませんか。
政治や歴史に無知な彼らが、私を含め、
この舞台を観ることで、今、普通に生活できている平和の大切さを知るという、大きな意味を感じさせられました。
又、
舞台上で演じてるキャスト全員、演奏しているミュージシャン、
彼ら各々が、今、演劇でき、演奏できていることが、当たり前でないことに気付き、
いつもの舞台より真剣で、訴える気迫が漲ってました。
パンフ「執筆・製作にあたり」で、梶原涼晴が、
「政治家でも、宗教家でも、学者でも、活動家でもない自分が、国の政治について語るには勉強不足」と述べた通り、
一見、単純で、幼稚な発想に見えるかもしれませんが、
身近に愛する一人の命を、恥ずかしげもなく守るところにこそ、平和の原点がある、
即ち、平和は、人類皆を愛し、守るという、
難しくも、複雑でもない身近な現実感、
梶原涼晴が言うリアリティーなんだと思いました。
政治に無関心な多くの若者達、戦争を知らない世代に、
平和は一人一人が守るべきことを、素直にわかりやすくアピールできているところに、この舞台の大きな成果があることは間違いありません。
ジョン・レノンが、ミュージシャンとして、平和を訴えたように、
梶原涼晴が舞台芸術家として、世界に平和を訴えていけることを夢見て、これからも応援します。