無意味な花園 公演情報 空想組曲「無意味な花園」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    最終日観劇
    これまでのほさかさんの作品とは一線引いたような作品だった。

    陰と陽、陰があるから陽がある、どちらも等しく価値があり優劣がなく二つで一つ、好きな男の前ではそんな二面性を垣間見た姫沼先生の対応の端々に自己投影する場面がなきにしもあらず(苦笑)。だけど、友人だったらそれで良いの⁉︎と説教かましたくなったり。彼女の場合、肝心の女友達がいなさそうだけど。歪んでいっているのに正常心を保ち、年下女子に言い放つ発言の迫力は年上女としての凄みがあり。年代的に姫沼先生よりなので見ていてどうしても彼女視点で見てしまったが、彼に対する行為は素直な恋心なのか接した上での同情なのか、それとも憐れみなのか、と同時に、2人は相互感情で陰鬱と落胆を補い、そこが却ってうら悲しさや慈しみの姿として浮かんで見えた。
    真面目に生きてる人はなぜか虐げられる世の中、そんな劇中、赤ペン先生もとい佐川先生の存在が良心に思えた。
    出演者4人とも素晴らしかった。
    不揃いだけど激しく繊細で美しいラストでした。

    ネタバレBOX

    「相手に選ばれなかった」という言葉に似た状況で、ポツドールの愛の渦の過程をふいに思い出したが、こちらは近親相姦が与えた選ばれなかった悲しさ、それが成長すると失望感に変化するのはなんとなくわかる。芝原、雨宮への自傷行為に対する場面でのセリフには聞いてる方もグサッときたw

    日常生活の不満、自分ではどうにもならない願望、格下と思われる相手には強く出る、そんなイマドキ女子高生の芝原。
    趣理さん、これまでも別の舞台で女子高生役をやっていたが声を荒げたりすると、実のお母さんの声質に似ている事が多々あったけど(親子だから仕方ないんだけど)今回それが見られず、また違う一面が見られて良かった。
    雨宮役の西井さん、普通に喋る男子校生セリフ、意外と難しいと思うんだがスラスラ聞きやすく、そこがまた役者としての素質があるんだろうな、と印象に残った。

    0

    2014/09/08 16:18

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大