廃墟地獄 公演情報 廃墟文藝部「廃墟地獄」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    思わずマジにツッコミたくなる意欲作
     まず見た目と演出ですが、舞台装置の代わりにプロジェクターによる投影でほとんどをカバーしているが、それがうまく消化されていて、良い演出効果を生み出していました。実写でアニメを見ているような感じです。

     話の中身の方ですが、雰囲気はものすごく出しています。ただ、観客を納得・共感させるには少し説明不足というか表現不足というか、物足りなさを感じました。ただし、どうやらそれは作・演出としては意図的なようです。理詰めでモノを考える私には、少々不満でしたが、劇団のTwitterでの観客の評判を読む限り、元々、内容的に共感できる素地をもった若者層には「言葉は不要」な感じで受け入れられるようで、興味深いです。

     また、色々と突っ込みたいところはあるものの、それを真剣に言いたくなる良い題材に挑んでいる点は、大変評価したいです。

    ネタバレBOX

     短編4作なのですが、内容的に一番印象的だったのは3作目の「冒頭」。
     物語の実質の主体となる女性の奇異な所作や展開に引き込まれました。しかし、なぜそうなったかのかを理解・共感させる深彫りが薄いような気がして、観客を少し置いてきぼりにしているのではないかと思いました。ただ、アフタートークを聞く限り、どうも説明過多の演出を嫌う傾向があるようで、観客に想像させたいのでしょうが、下手をすれば独りよがりに陥るので難しいところですね。分からせた上で唸らせるのが一番だと思うのですが。

     1作目の「24時」はポップな感じで、たぶん一番一般受けするするのではないかと思います。逆に、4作の中では異色になってしまいますが(笑)

     問題は残りの2作。決断を他に委ねたり、問題を他に転嫁する性質の人間の末路を描いているように感じたのですが、救いがあったり無かったり、そういう性質を批判しているとも、擁護しているとも、嘆いているともとれず、本作で何を示したいのかは判然としません。想像はできるのですが、演出が淡白なので迷ってしまうのです。とにかく結論めいたものは敢えて明示したくないらしく、こういうテーマでそれをやられるとモヤモヤしますね。

     ただ、こうやって色々言いたくなるのは、あまり人が触れない、良い分野に切り込んでいっているからで、その意味で大変好感が持てます。
     今後の活躍を期待します。

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    2014/09/03 23:38

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