満足度★★★★
思わずマジにツッコミたくなる意欲作
まず見た目と演出ですが、舞台装置の代わりにプロジェクターによる投影でほとんどをカバーしているが、それがうまく消化されていて、良い演出効果を生み出していました。実写でアニメを見ているような感じです。
話の中身の方ですが、雰囲気はものすごく出しています。ただ、観客を納得・共感させるには少し説明不足というか表現不足というか、物足りなさを感じました。ただし、どうやらそれは作・演出としては意図的なようです。理詰めでモノを考える私には、少々不満でしたが、劇団のTwitterでの観客の評判を読む限り、元々、内容的に共感できる素地をもった若者層には「言葉は不要」な感じで受け入れられるようで、興味深いです。
また、色々と突っ込みたいところはあるものの、それを真剣に言いたくなる良い題材に挑んでいる点は、大変評価したいです。
満足度★★★★★
廃墟地獄
廃墟地獄の千秋楽を観劇。前回のMOONは苦しさと冷たさを感じたが、今回は希望と体温を感じた気がする。50歳を過ぎた自分にとって4本ともに思い当たる所が多くありドキドキしながら見ていた。沁みたのは『問答』。役者の姿に心を揺さぶられた。そしてあの結末、何故かほっとした。
満足度★★★★★
廃墟地獄
短編集ということで、確かによくできたお話感もありましたが、それでも音楽に芝居がのっかった時の広がりが素晴らしかったです。重い言葉なのに、ただ重いだけではないのは、このためだと思います。「24時」、ミソゲキで観ています。役者を代えての再演は嫌いなのですが、この作品は役者の魅力を引き出す力を持っていると思います。ですから代えつつ、再演し続けてほしいと思います。これからも期待しています。