満足度★★★★
事実と虚構の狭間
勝手にキャッチコピーを付ければ「下山事件・銀河鉄道の夜・電車ごっこの三題噺」、あるいは「事実と虚構の狭間」?
元ネタである下山事件は現実のものでありながら、劇中でたどり着く真相は「いかにも推理ものフィクションらしい」凝ったもの。
その2つのギャップに「思考が翻弄される」と言うか、騙し絵を見て「部分部分は正しいのにどこかヘンだな」と感じるその感覚に通ずると言うか、で独特。これぞまさに風雷紡風味?(笑)
また、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をよく知っている身として、後半のある部分の意味がより深く感じられ、知っていて良かったなぁ、とも。
さて、野崎淳之介が次に挑む昭和史の事件は?