満足度★★★★★
よか舞台でした。
普段はイギリスの王様やローマの貴族的な役柄が多い劇団なのに、今回は近代日本の薩摩の一家族の物語。
元九州人(非・薩摩)としては祖父母の昔話として、親戚が集まるとその手の話をよく聞かされていて、朧げながら馴染みある内容だったので、なんだか遠縁のご先祖話を見ている感覚に。
舞台連投の鋼太郎さんの出番の多さにも驚きだけど、その時代の優しいけど、ひ弱でない薩摩隼人のその性格がいかにも次男坊らしい態度の谷田さんや大塚さんの器の大きさが引き立つ役がまた似合う。今では偉人の類いの西郷さんも、武勲挙げた立場とはいえ、その当時はまだ巷の有名人扱いに、今だったら誰に当てはまるんだろうとよけいな事考えたり。
日本、薩摩という地に蓄積された戦の歴史は、この話で完結の願いもあるのでは。最後の場面で涙腺崩壊してしまった。
いい舞台でした。休憩込み約3時間。