屋根裏のマリオネット 公演情報 飛び込み注意!「屋根裏のマリオネット」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    植民地で大人なんかになってやらない
     日本大学芸術学部出身のメンバーが中心になって結成されたグループのようだ。劇場公演は今回が初ということで、まだまだ、素人っぽさが残るが、その分、手作り感もある。シナリオは、無論、自前だし、衣裳なども自分達で作っている。

    ネタバレBOX

     だが、表現する者として、独自のものを提出できるほど特異な経験を積んでいるわけでもなければ、特殊な意識のフィルターを持っているわけでもないから、発想は至って普通である。そして、普通であるということのマイナス面を本当にはまだ分かっていない幼さを残す。
     自分は年齢的には既に充分大人であるが、こんな糞ったれの植民地で大人なんぞを演じることは拒否しているので、感じたことは言っておく。発想としては、とても良い。
    新しく引越しをして来て人形達と仲良くなったアユミへの誕生日プレゼントの釦やビー玉だが、ビー玉は、様々な色や種類があるから、そのまま様々な種を代表させてこの名詞で良いとして、釦は、木製や貝殻製、その他、独自の価値のある素材を強調して欲しかった。自分達が、特殊な環境に無いことにもっと自覚的であるべきである。その上で、自分達に出来る最も、ラディカルなものが無いか、或いは具体的に何かがないか? と追求して欲しいのである。例えば、貝殻製の釦なら、J.コクトーの“私の耳は貝の殻、海の響きをなつかしむ”(堀口 大學訳)などの詩を添えても良いし、釦と一緒に巻貝をあげても良いだろう。

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    2014/08/18 18:30

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