満足度★★★★★
走馬灯フィルムを観る
ダンス・殺陣・お芝居、どれもすばらしく、とても満足!
初のゲキバカがこれで良かったなあ、と思う。
キャバレーのレビューシーンが本当にわくわくで、その輝かしさがのちのちより切なくなる。
「0号」の意味。できたてほやほや、まっさらなフィルム。
それはなんにでもなる、0から10へ、100へ、∞へ。
昭和初期の撮影所という背景から、戦争が近づくにつれての辛さとか戦いとか、そういうものが出てくることは明白だった。
確かに、夢半ばで足止めを食らい悔しい思いをしたところも描かれており、思わず胸が苦しくなったが、「こんなに俺たち苦しんだのだから、お前らもがんばれよ」みたいなメッセージではなかったように思う。
「今は今、だから、今をあなたらしく頑張れ」というような、押しつけがましさのない、でも力強い後押しを貰ったような気がする。
走馬灯のように撮影所に浮かぶあの二人の思いを眺めているような、一本の映画を観ているような。
「あいしています」の7文字へ込められた諸々に思わず涙。