朝日を抱きしめてトゥナイト 公演情報 ロロ「朝日を抱きしめてトゥナイト」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    夏祭り
    混沌とした展開の中に文学的な叙情性とノスタルジーが感じられる、独特の魅力がある作品でした。

    いつものロロの作品に比べて「ボーイ・ミーツ・ガール」テイストは控え目で、それより大きな家族、動物、非生物との繋がりが個人的なエピソードの中に浮かび上がって見える、不思議なスケール感を持った物語でした。

    モノローグのシーンで話している本人が「モノローグではなくダイアローグ」だと言ったり、対話を1人で演じているところに他の人から「演劇ですか?」と声を掛けられたりと、演劇の形式性・虚構性を意識した台詞が盛り込まれていたり、古典戯曲の様な朗唱調の台詞や昭和中期のドラマや映画の様な台詞回し等、様々な文体が用いられたのが興味深かったです。
    前半で流されたアニメーション映像のクオリティーが高く、作品と直接はリンクしないことによって逆に共通する世界観が引き立っていて効果的でした。
    この劇団の特徴である小道具を用いた見立てが今回は少なめでしたが、2階建ての家を表すのに会議用テーブルを用いていたのが斬新で印象に残りました。
    ベニヤ板で作られた可動式のセットが巧みに使われ、時間や空間を超越した場面転換がシームレスに繋がっていました。クライマックスの仕掛けもただ驚きを与えるだけでなく、物語の内容にマッチした趣向で印象的でした。

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    2014/07/17 22:51

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