うちの犬はサイコロを振るのをやめた 公演情報 ポップンマッシュルームチキン野郎「うちの犬はサイコロを振るのをやめた」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    ある意味お芝居の「王道」を行く集団、それがPMC野郎( ´ー`)
    2014/07/04(金)19:00 2列目観劇 ★5つ
    ネタバレできないのでお話内容自体は書けないですが、
    まずシュール&ブラックなネタの数々に
    「”子供”じゃきっと笑えないんだろうなあ」と
    他の劇団ではまずお目にかかれない「ダークな大人の笑いネタ」
    &イロモノすぎるネタに笑いつつも
    そこに悲しい話が組み込まれていく・・・


    だけの普通のお芝居では終わらせない、
    「普通」じゃないのがこの劇団Σ(゚Д゚

    「お芝居」っていうものが観た人に対して
    作者や演者の想いを伝えたり喜怒哀楽の感情を揺さぶったり、
    という”心の操作”を楽しむ娯楽だとしたら
    「娯楽の王道」(ジャンプ的展開?)しちゃってるので
    ほんと驚かされました。


    独特の狂気の色を持ちつつも、お芝居の「王道」を行くこの劇団、
    今後も期待大です( ´ー`)


    あと一部の人には共感得られるかな?って思うけど、
    増田赤カブト姉さん見てて「誰かに似てるな??」って思ったら
    全盛期の平野綾(声優)に顔のパーツパーツが似てるのでは?

    今は癒し系イロモノガガ様だけど、痩せたら
    本当にパーフェクト美人になるかも知れない・・・

    と思ったけど、PMC野郎の中に「単なる美人」なんて必要ないし、
    きっと本人もそんな事は望んでないんだろうなあ( ´ー`)
    と思いましたよ。

    ネタバレBOX

    2014/07/04(金)19:00 2列目観劇 ★5つ
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    前作の短篇集から観劇し始めたこの劇団、
    前作の感想には「いつもと違うPMC」のようなものが多かったのですが、
    なるほど今回の観劇で「いつものPMC」というのを初めて体感しました。


    人語を話す天才犬ゴルバチョフの存在から始まり、
    最初太平洋戦争の頃の満州国での出来事として、
    中国のあまりにシュール&ブラックなネタの数々
    (農薬その他色々な毒素などの影響による奇形生物の存在や
    列車事故を乗員ごと列車を埋めてごまかそうとする
    イカレた政府の存在など)
    を何気なく突っ込んで「大人」な(?)笑いをとっておいて
    いきなりすぎるショッキング展開Σ(゚Д゚

    一緒に暮らしていた飼い主(娘)とその家族を皆殺しにされた上、
    日本の悪意の巣窟と言われる731部隊にさらわれ、
    脳にある外科的手術を施す事で
    「タンパク質などを取ると「計算」により未来予知を可能にするという」、
    実験に使われるゴルバチョフ
    (人間にこの手術を施すと皆すぐに自殺してしまうが
    犬ならきっと大丈夫だろう、と)。


    そしてそこを抜け出し敗戦後の日本に来たゴルバチョフ、
    ここでOP映像が流れるので
    「ここからが本当の始まり」とほんと騙されちゃいました。

    同じく731部隊から逃げ出した仲間たち、
    鋼を生む鶏や手足が無限に再生するトカゲ、
    更にはなぜかマッサージチェアなんてイロモノまで引き連れて、
    (戦後当時の)キャバレーの娘(飼い主にそっくり)に助けられ、
    一緒に生活していく訳ですが、
    潰れかけのこのキャバレー、起死回生の策として
    ゴルバチョフの知り合いのツテを使って
    「マッカーサー元帥」夫妻をお客に呼んで
    この店の宣伝をしよう!というバカ展開。

    そこに戦争で爆弾の破片を頭部に受けた娘の失明から、
    更には「死に至る」と予言する謎の人物。


    ここまではイロモノ、シュール&ブラックながら
    「まあ普通にお芝居だな」とそれ以上の感想は持たなかったのですが、
    ここでいきなり731部隊の実験直後へ場面が戻ります。


    なんと今までの展開は全て外科的手術を受けた
    ゴルバチョフの脳が「計算」により導き出した未来の姿
    (実際この時点ではまだ何も起きていない)だったとは・・・


    この大どんでん返しに、それまでの物語に
    「普通に」見入っていた自分は、
    「完全にやられた!」と思いました。
    (途中までの物語が最後まで続いてしまったら★3つ、という所でしたが、
    ここまで見事に観客をハメてくれる展開には間違いなく★5つ、と思います。)


    そして、来るべき未来、娘が爆弾により命に関わる傷を負う事
    自体に対してゴルバチョフはその「力」を使って
    娘の命を救います、己の命と引き換えに・・・


    ラスト、「何か食い物をくれないか」と助けた娘に言って、
    おまんじゅうをもらい、これを食べて未来を予知し、
    未来娘が失明などの怪我もなく、
    キャバレーで立派にスターとして踊る姿に満足して・・・そして・・・




    ほんと、シュール&ブラック&イロモノ、という部分は
    「ファン」と「アンチ」を完全に分けてしまい、
    ・ 「気に入ってくれる人」
    ・ 「絶対に気に入ってくれない人」
    を作ってしまうとは思いますが、
    この物語の展開については、人を楽しませる「お芝居」としての王道を
    感じました。


    そして、最近のお芝居では多い演技の間のダンスパート、
    それとはまた違う、キャバレーでのあくまでも物語としての
    情熱的なダンス&歌唱がまた良かったですね、
    昭和のあの時代を生きる人の「力」のようなものを感じました。


    自分は完全「ファン」入ってしまった感じです、ツボに入りました。
    次回公演も楽しみです。
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    2014/07/04 22:43

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