命名騒動! 公演情報 劇団おおたけ産業「命名騒動!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 「テーマの選択」がクリアだ

    名前を変えるとは そうは問屋が卸さない。

    私たちは 自らそう思考を縛り付け、「戸籍制度」を神聖化してきた。

    だが、「角栄」という名の少年の保護者が訴えをおこし、社会的に不利益を被らないよう、「改名」が認められたケースも実在する。


    「こんちは赤ちゃん」(1963年)。私たち日本人は、産まれてままならない新生児を純粋無垢な妖精のごとく育んできた。「子は宝」である。

    では、このデータは何を意味するのだろう。


    新型出生診断を受けた妊婦のうち、「異常」と診断された胎児の97%が「中絶」され、文字どおり命を絶たれてしまった。

    人の尊厳を奪う組織的マシーンが日本医師会・厚生労働省である。


    これは、リベラル派が唱えてきた「中絶容認」のロジックを逸脱した「中絶」だろう。なぜならそれを決断した妊娠の多くは「望まれた妊娠」の過程だからである。もし、担当医のレクチャーが「中絶」を強くアドバイスする類だとしたら 被害者だともいえよう。

    いずれにせよ、ウルトラ母体保護法主義に違いない。反キリスト教・反倫理・反モラルの「新型出生診断制度」は、原子力発電問題のフィールドに並ぶ亡国政策だ。
    そして、データから明らかになったとことは、「真の母親」はわずか「3%」に過ぎない衝撃である。
    日本は「30代」(平均的な出産経験世代)を中心に斬時解体していく。


    『命名騒動』を観劇する前、こうしたニュースが入ったものだから「尊厳」というキーワードが離れなかった。


    大竹 匠によれば〈これが僕らのエンターテイメントだ!〉らしい。

    たしかに、橋本康史 作曲提供のミュージカル・テイストは何曲分か披露していた。
    冒頭「こんにちは赤ちゃん」(作詞_永六輔)を全楽章、まるで地区小学校合唱大会のように、キラキラ目を輝かせ唄う。
    これは「ベイビー・スマイル」であった。大竹の頭皮に残った「産毛」が「赤ちゃん」にジェラシーを感じさせる。


    しかしながら、〈これが僕らのエンターテイメントだ!〉と言われても、「はい、そうですか」と返事はできない。正統派が惜しい。
    「ダンス」はミュージカル学院とやらでプロ・コーチから継続的にレッスンを受けた「俳優」とは やはり差が出る。


    スタイリッシュだろう。教育現場で話題になっている「キラキラネーム」を舞台で扱った先見性も、「若い親たちの深層心理学」である

    ネタバレBOX

    スタイリッシュだろう。教育現場で話題になっている「キラキラネーム」を舞台で扱った先見性も、「若い親たちの深層心理学」である。(彼らは中国の社会システムを批判するが、「帝王」を全土に広めた「一人っ子政策」の輸入者でもある)


    ただ、田中 愛役 日高ゆい は出産直後の新米ママにしては「母性」に欠け、夫が新婚早々「別居」したのにもかかわらず、「女子会」を開催する神経は私にはわからなかった。脚本上の難儀である。
    演劇とエンターテイメントの「共存共栄」を図りたいところだ。

    「名前」に照射した作品だから、ぜひ若い夫婦にも観てもらい作品だった。




    ※女装は中途半端すぎる。

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    2014/06/28 23:43

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