怪獣使いの娘たち 公演情報 味わい堂々×バジリコFバジオ合同公演「怪獣使いの娘たち」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    ストーリーをがっつり観たかった。
    どっかの島で、
    破滅する事すら出来なかった人たちの、お話。

    想像力をキーワードにした物語や世界観はなかなか面白かった。
    が、しかし、「これ面白いのか?」と巨大なクエスチョンマークが浮かぶギャグの応酬。
    ストーリーがちょっと進んでは脱線してギャグ、なかなか戻って来ない、
    という展開に疲れてしまった。
    好みの問題だろうけど。

    2時間あったが、タイトに75~90分くらいで観せられていたら、
    わりと好きだったかもしれない。

    人形が有名と聞いていたが、
    なるほど、パペットの出来は凄まじかった。

    ネタバレBOX

    生まれつき想像力を持たない男・ジト。
    妻を「人間が突如ウサギ(しかもキモイ)になる病」で失った彼に、
    夢を失わせないべく我がままを言いまくるゼルダ、ニキ、ゾゾの養女三姉妹。

    ウサギを滅ぼそうとするジトに、こっそり反旗を翻し、
    ウサギを匿う男・ミミス。

    島に咲く、謎のデカイ花・バカレシア。

    割と面白くなりそうな対立要素が揃っているのに、
    いまいち機能していなかった感がある。

    バカレシアの語りでなんとか落としていた感があるものの、
    ウサギは生きたままの人間の脳を食べると人間に戻る、という件だとか
    想像力を持たないジトだけが、
    夢を見ることが出来ず、ウサギ化しなかった云々のエピソードが、
    もうちょっとつつけば面白そうなのに、物語を完結させる為だけに
    足早に消費されてしまった感がある。

    「人間が突如ウサギ化する病」はどことなくイヨネスコの『犀』を思わせるし(ほとんどストーリー覚えてないけど)
    「想像力の産物かもしれない怪獣」は、楳図大先生の『漂流教室』における怪虫騒ぎを彷彿とさせる。

    想像力は人を死に至らしめるのか、
    集団催眠(ウサギ化はバカレシアの花粉による幻覚だった、ような…)にかかるのが幸せか取り残されるのが幸せか、
    とか、その辺りの何かがもうちょいピックアップされてたら、
    ものすごいダークなファンタジーになっていた、ような気がしなくもない。

    しかし、こんな事を考えそうになるたび、
    (申し訳ないが私には面白さがわからなかった)コメディシーンが長々と続き、
    脳味噌のシャッターが降りて行くのを感じるのだった。
    ツッコミがぬるいように感じたが、問題はそれだけではあるまい。
    私のギャグセンサーが死んでるという説もあるが、それは、あえて棚に上げておこう。

    役者では、比較的濃い演技の方が多くお腹いっぱいな中、
    ジトの兄・ダフネ(田中嘉治郎)のサラリとした演技が光っていたように思う。
    最近、ラーメンよりもうどんやそばがうまいと感じるのと、何か関係があるのかもしれない。

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    2014/06/26 02:18

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