平田オリザ・演劇展vol.4 公演情報 青年団「平田オリザ・演劇展vol.4」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    忠臣蔵/武士編に軍配!
    武士編、OL編とも鑑賞。より引き込まれたのは今演劇展のために作られたという武士編のほう。
    大石内蔵助ら赤穂藩の武士7名が藩主の起こした刃傷沙汰とそれに伴う切腹を受けて今後の身の振り方をざっくばらんに話し合う会話劇なのだが、それぞれのキャラが立っているうえ会話にドライブ感があって、とてもノれました。
    とりわけキャラが立っていたのは一同の長である大石内蔵助。ある熟年男優が演じた大石は飄々としていて親しみやすい反面、どこかに貫録も。この人になら皆がついていくに違いないと思わせる魅力があって、大石を議長とするこの会議劇に多大なる説得力を与えていました。

    武士たちが忠臣蔵の時代にはありえない現代的アイテムを携えて登場する演出にどんな意図があったのかは最後まで分からずじまいでしたが、意図不明ながらも面白かったです。

    ネタバレBOX

    OL編の脚本が武士編とほぼ同一だったのにはびっくり! 「ならば一方は観るまい」と考える人のためにも、両作の脚本に大差がないことは事前に告知したほうが良かったのではないだろうか?

    いや、その前にそもそも、大差がないこと自体に問題がある。

    武士編は良いとして、もう一編は「OL編」と名づけた以上、忠臣蔵のストーリーをOL社会にアジャストするよう作り変えるべきだった。OLの世界で起こりうる“忠臣蔵的事件”を創作し、それを軸に話を回すべきだったのだ。
    ところが、実際に上演された作品は、武士編とほぼ同じやり取りをスーツや事務服のOL7人が社員食堂でランチしながら交わすというある意味シュールなもので、彼女たちが自分たちはOLであって武士ではないという現実に目をつむり、“武士としての大変後の身の振り方”を「仕官」「討ち入り」「籠城」などの言葉を使って議論しても真実味など出るわけがなく、最後までノれなかった。

    いや、大変後の身の振り方を真面目にでなくざっくばらんに語り合うところに平田版忠臣蔵の眼目があることは理解できるし、“ランチ中のOL”という設定が会話にざっくばらん感を出すために作られたものであることも分かるのだが、それでも、OLコスをした女たちが社食で上のようなことを語り合っても説得力は極薄。
    OL編しかなかった今までは百歩譲ってこの作りで良かったとしても、正編とも言うべき武士編が作られた以上、OL編は上に示したようなものに改作されるべきである。

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    2014/06/16 02:16

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