満足度★★★★★
実に面白い!巧みな脚本、演劇ならではの表現と安井順平さんの演技!
世の中は、願ったことは全て叶う「ドミノ」という存在を
中心に回っている…という『ドミノ幻想』を巡る物語。
2009年の再演を鑑賞。
そのとき真壁を演じた古河耕史さんの演技の素晴らしさに感激。
SFとしての面白さと、人間の想い・考え方に迫る
脚本の巧みさは、今回の改稿でさらにグレードアップした。
また、同じ舞台上で同時に複数の場所と人物が演じられる
構成が実に巧みで、演劇ならではの面白さが味わえる。
どんな状況でも、それをひがむ人間もいれば、
そこに夢をかけて前向きに考える人間もいる。
自分は夢が叶うように心からそう思っているのか。
最初からあきらめてはいないか。
自分は、どう考えるのか…。
積み上げていった話が、まさにドミノ倒しのように
ラストに向けて畳みかけてくる展開が実に見事!
理屈っぽい役をやらせたら絶品の安井順平さんが演じる
真壁の心境に、他の登場人物と同じように翻弄されながら、
あるときは反発し、あるときは感情移入してしまう観劇でした。