満足度★★★★★
ポニョのような衝撃
ジブリ最新作「崖の上のポニョ」を見たとき、なにも難しい事を考えず、その世界観やキャラクターのかわいさ、映画館で見る事のドキドキのようなものを純粋に楽しめた。それは昔好きだったアニメや怪獣映画を、お母さんをむりやり引っ張って映画館に連れてってもらった時のドキドキを思い出させるようだった。今回の公演はあまり告知が大きいものに感じなかったし、収容人数も少なかった。でも正直大当たりだった。まるでヘッドホンをつけたように狭い空間に流れる爆音、それに動かされる体。そこに観客という存在はなかったのかもしれない。時に観客を舞台上に引き込み、観客の間を出はけ口にする。もはや引っ張られなくても出てしまいたくなるような楽しさ。それはポニョを見たときに少しにたような感覚だった。演劇の本来の楽しみ方がどのようなものかは決められないと思う。でも少なくとも楽しむ事を楽しめる人なら、これは真髄のような楽しさの感覚を提供してくれたように思えた。個人的には今年のナンバー1。