満足度★★★★★
香港話劇團「脱皮爸爸」観ました
稽古中のツイートで、B級版出演・鹿目由紀さんが「ジャッキー」「スパルタンX」と呟いていたのが納得。
最初はB級の自然体・心情芝居と違和感あるけれど、その不自然に切れ味いい力づく感が、だんだんと快感に(笑)
とにかく、楽しませる前提の見せる芝居。B級版よりも要所要所に強いアクセントとインパクト。鍛え抜かれた役者の表現力が惜しみなく炸裂。男優の腹筋、女優の笑顔(グヘへ)
ラストは、戯曲を読んだだけでは想像もつかない演出。「田園に死す」かと思った。。。舞台LOVEみなぎる。
不条理劇というよりも、日常に非日常が隣り合わせになっている死生観には、メキシコ幻想文学的香りも(特に脱皮シーンの演出)。
心情面では、B級版は明日へ向かう男に、香港版はあちらへ旅立つ父に焦点が合った感じ。
共感性なら前者、浄化感なら後者か。
演劇の作り方、社会でのあり方自体が、日本と違うのかなと感じた。
香港版を観た後でB級版にひるがえって思いを馳せたり、同じ演目を別団体の連続で観れるというのが効いた企画。
異文化と出会う、貴重な機会になりました。(総評へ続く)