プルーフ/証明 公演情報 DULL-COLORED POP「プルーフ/証明」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ディスコミュニケーション
    という、類型的な言葉で語りたくはないが、要するにそういうことだと思った。
    元の脚本もよいのだろうけれど、翻訳がよいのだろうと思った。

    極端な睡眠不足下での観劇であったにかかわらず、終始緊張感とともに見ることができた。
    役者さんたちがそれぞれ魅力的で、ともすれば「嫌なやつらばっかり」の登場人物に人間くささを与えてくれたのが救いになったのでは。

    ネタバレBOX

    見ている間「子どもに重すぎる荷物を持たせるのは酷だ」と思っていたが、果たして20代前半というのは子どもなのか重荷を背負える年齢なのか、今ちょっと考えている。

    キャサリンの自身の狂気への恐れはあまり感じなかったが、それは多分彼女が背負ったものが大きすぎてそこまで気が回らなかった、というところで納得した。
    それだけ、百花亜希さんのキャサリンがあどけない少女のように見えたのである。

    扉の開け閉めのマイムが妙に話の流れを分断している感もあり、演出意図なのかよくわからなかったのが私的には少し残念。

    クレアのジレンマは脚本上ではあまり描かれていないようだが、彼女の少々不気味なくらい世知長けた演技である程度伝わった。

    このような家族や恋人、友人のディズコミュニケーションによる崩壊(といったら言い過ぎか)は、想像以上に当たり前のように起きているが、それらは別に悪いことではない。
    ただ、このキャサリンのように、「なんとかしたい」と思っているのなら、「証明する」すなわち「なんとかする手立て」はかならずある、というラストには救われた。

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    2014/06/04 11:57

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