三月の5日間 公演情報 岡崎藝術座「三月の5日間」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    台詞がすごく支配的なんだけど、
    仕掛けが戯曲のそれを超えた瞬間から作品として大きく独歩。その方向性と意外性はかなり面白く、チェルフィッチュ関係なく必見かも。88分。

    ネタバレBOX

    元々の作品では役者の力量に因るところが大きいスタイルも別のアプローチが見事なくらいハマってる。仕掛けも含め、これらが戯曲を読み深めて、場を意識した結果、ちゃんと理由づけられて導き出されているところがまた奥深い。いや表現方法は全然おバカな感じなんだけど…(^_^;)

    新百合ヶ丘でやったことはそのまま上野には持って行けない(それは観てみたらあまりに納得)そうなので、まずはある種成功とも言うべきこの新百合ヶ丘での公演はいろんな人に観てもらいたい気がする。そして上野ではどんな表現方法を見せてくれるのかがすごく気かがりでもある。






    最初、技量も追っつかないのにまんまのスタイルで始めちゃったときにはどうしようかと思っちゃったよ~^^;;

    (ネタバレ追加)
    新百合ヶ丘Ver.の一番の特徴は途中休憩の後、劇場の外に客を連れ出して、新百合ヶ丘の街を見せながら続きを上演したことである。車も行き交う街の雑踏の中では劇場内と同じような語り口だと台詞も聞こえない。大きくなる声、大きくなる動きは必然と共に生まれ出てくる。それが過剰すぎたりミュージカルにまで発展する様にはあまりに馬鹿馬鹿しく、それがまた可笑しくもあり、違う感覚で違う芝居を観ているよう。劇場の中でチェルフィッチュの模倣のようなスタイルが徐々に表現法が大きくなっていくのはここに繋がってくるためだったか。

    また神里演出は"帰る"ということに注目をしていた。
    初日の金曜の夜はまさに新百合ヶ丘の駅から家路につく人々の前で渋谷の街から逆行してホテルに帰るシーンを演じる。同じように坂を上って帰るのにその道程の違い、そしてリアルに帰る人々がわずかに気にしつつも、でも足を止めない様子は芝居とのギャップもあってとても興味深く、舞台の背景として見事に成立してたのである。

    0

    2008/07/26 01:45

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大