満足度★★★★
新劇のお手本
青年座の明日を担う(?)若手女優さんたちを中心にした配役で描かれる、明治末期の女子青春群像。笑えて泣けて考えられる舞台。
役者の立居振舞い、セリフ回しなど、きっちりと作りこまれていることが見て取れます。話の内容や、場の中心人物が客席に向かってセリフをしゃべるシーンが多いというような芝居のセオリー的なことも含めて、新劇のお手本のような舞台です。芝居に慣れていない方でも、安心して見られる舞台です。
賛否が分かれそうですが、飾らないラストシーンがとても好印象でした。
安藤瞳さんの演技が、大変良かったです。
ここからは、小劇場舞台が好きな人間のわがままで勝手な感想です。
劇団創立60周年の記念公演第一弾、ということで、劇団にとっても、思い入れ深い脚本なのでしょう。大切に作りこんでいることが良くわかりましたが、逆にそれが形式美のように出来過ぎていて、ちょっと物足りなかったかな。
演出と役者が、いかに原作を壊すか、というのも、見てみたかったです。
元の作品を観ていないので、あくまでも勝手な推測です。「じゅうぶん、解釈を加えてます!」ということでしたら、すみませんm(_ _)m