満足度★★★★
作品は大変楽しめた。一部役者が・・
初めて観劇しました。徹底的に作り込んだキャラクター、衣装、舞台に感嘆しました。ストーリーは平板ですが、お話を楽しむというよりは、ダンスに歌に駆け足のセリフのやりとりを小気味よく放り込まれる「ショー」を見る気持ちでいけば、楽しめます。
作風は好きです。ですがその上で、何でもっと上手い役者を使わないのだろうか、と言いたいです。
特にハートの女王は興ざめでした。声があまりにか細く、女王然とした迫力も無い。背が高いくらいでしょうか。皇太子役、女神役も同様に、演技力というより、演技の基礎力としての声量や立ち振る舞いに難があり。女王や皇太子、神といった奇抜な設定の役者は、「そう見える」ことが最低条件だと思います。物語の中でのリアリティが無いと、客がそこで覚めてしまいます。私は覚めてしまいました。
作風やキャストの若さと相まって、あり合わせのキャストでやりたい作品をただ上演している学生劇団と差が無くなってしまいます。
似たり寄ったりの作品ばかりの小劇場の中で、非常にオリジナリティ溢れる作風ですし、応援したいと思っています。